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第9回 当摩豊さん(51) <新潟漁協岩船港支所直営 岩船港直売所>

当摩さん
プロフィール
村上市岩船地蔵町生まれ。富山商船高等専門学校を中退後、村上市内の建設会社に勤務。1981年に岩船漁業協同組合に入組し、2008年、新潟漁業協同組合の合併と同時に岩船港支所長に就任。
村上市環境審議会委員。地蔵町役員。
■会員ページ:新潟漁協岩船港支所直営 岩船港直売所 →

漁師食堂、漁師市場、農産市場を併せ持つ目玉スポットのオープンから4年。テレビでも目にする機会が増えてうれしい限りです。シャイな人柄で、人物インタビューは受けていないという当摩さんですが、ドットコムのために特別に登場です。

町にとってなくてはならない拠点になりました。町外の反響はどうですか。

テレビ局からの申し込みは1年に2、3回あります。漁師がやっている店、元気なお母さんたちがいる店として紹介してもらい助かります。イベントの効果で県外にも固定客が増えています。ただ、よその港の魚を入れないので、天候によって品数が足りなくなることがあるのがネックですね。スーパーの魚売り場とは違う部分をどう受け入れてもらうかが課題です。

支所長の仕事をおおまかに教えてください。

組合には業務課、総務課、信用部があり、上がってくる事業の伝票チェックなどです。直売所の所長は中島真津夫業務課長に任せました。セリも退いて、後進に道を譲っています。4月21日、22日に周年祭を企画しているので、今はその段取りですね。漁師さんが特別に出港して魚を提供してくれます。お盆や5月の連休などで品切れになると、直売所のために出ましょうと言ってくれる。売る魚がなくなったから船を出すなんてほかには例がないです。それが組合の強みです。

漁師の心意気を感じます。しかし、後継者育成などの課題もありますね。

漁師の減少に歯止めを掛けようと、新潟漁業協同組合と県などで、昨年の10月から担い手検討会を立ち上げました。今、岩船の漁師で一番若いのが22歳、その次が28歳です。とにかく仲間を増やしてやりたい。漁師は普通の職業と違い、生活出来るだけの技術を習得しないといけないので、早く手を打たないといけないんです。山口県では、他県から人材を連れてきて成功しています。今は随所が機械化され、昔みたいにハードルは高くないと思っています。

魚の水揚げも、時代によって変化していますか。

鮮魚売場

増えたり減ったりですね。ホッケやスケトウダラ、イワシなどは目に見えて少なくなっています。新潟フードブランドのヤナギカレイは、枯渇寸前だったのを、漁場を荒らさないようにして復活させたものです。これからはマスやヤリイカが旬です。周年祭でたくさん提供しますので、町内外から足を運んでいただきたいです。

取材メモ

3代続く網元の家に生まれ、魚とともに生きてきた当摩さん。趣味は自宅の薪ストーブの薪割りと晩酌と笑いますが、背負う課題の大きさが取材中の真剣な表情で分かりました。暇がなくて描けないという洋画、ぜひ時間を作って作品を発表してください。