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第3回 稲葉志朗さん(55) <鮮魚 稲葉商店>

稲葉さん
プロフィール
岩船中学校、村上高校、千葉商科大学経済学部。卒業後は店の跡取りとして帰省し、現在は9代目店主。
祖父母、父、妻も岩船生まれ。岩船祭り若連中運営委員会発足後の1996年に2代目委員長を経験。
岩船商工業会商業部長、岩船港鮮魚センター役員、下浜町役員。
■会員ページ:鮮魚 稲葉商店 →

いよいよ塩引きシーズンの到来。今年7月に完成したばかりの店舗加工所入り口、実演コーナーで威勢よく鮭をさばく志朗さんの姿を見ることができます。通りを歩く人、お店に訪れてくれたお客さまに見てもらうために作ったという自慢のスペースです。炎天下の夏、ひたすらアナゴを焼いてくれたあの場所の温度計は50度を振り切っていたそうです。

アナゴのピーク時には一日にどれくらい焼くのでしょうか。

300本くらいです(笑)。8時に火入れして夕方まで焼いています。ここにある円筒形のグリルは、壊れたらもう売っていない製品なので大事にしています。アナゴの実名はクロヌタウナギといって、生のままだと1匹で大きな桶の水がヌルヌルになるんですよ。生の皮はものすごく堅くて、昔は下駄の鼻緒にも使われたらしいです。

焼き魚や刺し身など、お盆にはたくさん注文が入るんでしょうね。

惣菜なども含めて、お盆の1時間分の売り上げが暇な一日分の売り上げに相当する時もあります。「帰ってくる子に食べさせたい」と言って来てくれる。その売り上げラッシュが子どもたちが地元にいないことを顕著に表しているんです。買いに来てくれる人の顔ぶれは少しずつ変わっていきますが、数はあまり変わっていないから、かなり前から今の状況だったんです。

港への道路も完成しましたが、お店を移築するのが早かったですね。

たぶん一番早かったと思います。拡張計画の予算が出てすぐの2004年に今の場所に移りました。以前からここにあった工場を解体して店にしました。前の場所は駐車場もなかったし、交通渋滞のもとになっていました(笑)。創業は1969年で、その前から祖母が魚の行商をしていました。

新しい加工所も完成し、これからの目標はなんでしょうか。

イメージ

長く勤めてくれているベテランさんたちの技を、私も勉強して引き継いでいくつもりです。岩船の皆さんのおかげで全国にお得意さまがいるから、しっかり提供していかないといけない。懐かしい味はやたらと変えられないものですが、喜ばれることならどんどん変えていこうと思います。